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  • グッドニュース新聞編集部

おうち時間とお酒と 〜コロナ禍編〜

 私はワインの店を経営しています。毎年、師走が過ぎ去り、正月も終わる頃になると、店はようやく落ちつきを取り戻します。

 ちょうどそんな折り、新型コロナウイルスが流行しはじめました。

 緊急事態宣言が出て、それが解除になるというきびしい状況下で、店も従来の営業に加え、テイクアウトを併用するなどして、なんとか営業をつづけてきました。

 少しずつではありますが、売り上げも徐々に回復しており、久しぶりのお客さまがご来店してくれたりもしています。

 お店は、今年5月末で10周年を迎えました。

 節目の年を迎えて、いろいろと考えさせられることが多かったことから、私のなかでさまざまなキヅキ(気づき)がありました。

 来店してくださる方々は減りましたが、そんな窮状を心配してくださった常連の方々が、「テイクアウトオードブルで誕生日を祝いたい」「週末だから『おうち時間』を楽しく過ごしたい」などと、さまざまなかたちでご協力をしてくださったのです。

「がんばってね!」

「応援してるから!」

「つぶさないでね(笑)」

 そんなありがたいお言葉をいただくたびに、自分は必要とされている、そう感じることができて、本当に励みとなりました。どうしてこの地元、東員町で営業しつづけているかという、言わば原点をふり返ることができた気がします。この場をお借りしまして、深くお礼を述べさせていただきます。

 もうひとつのキヅキは、やっぱり私はこの仕事が好きだということです。オードブルをつくるときなど、常連さんの人数や性別、好みを考えながら料理していると、本当に楽しいんです。「おうち時間」を心から楽しんでもらいたいな、一人ひとりと向き合う仕事って本当にいいな、という気持ちでいっぱいになります。

 私の店は小さいので、ほかとくらべたら打撃は少ないのかもしれません。でも傷ついたぶん、人にやさしくできたり、自分の悪い癖を見直したり、幸福感を考えられたりと……人生を見直すいい機会になりました。これからめぐり合うであろう、多くの素敵な乾杯のために、これからもがんばりたいと思います。


(東員町・Wine@憩 ソムリエール・山口亜矢・37歳)


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