
グッドニュース新聞編集部
なにげない毎日は光で満ちている
空が好きです。
どこにいても、だれでも、いつでも見ることができる、そんな空が好きです。春の空、夏の空、秋の空、冬の空。365日すべてが違います。
ある春の日の夕方、とても素敵な空と出合いました。写真にうつり込んだ複雑な色のスペクトル、これを大気光学現象と言います。空気中の水滴や結晶によって、太陽の光が反射、屈折、回折を起こすことで、不思議な彩りが空に描かれる現象です。私たちがよく知っている虹もそのひとつです。
時間帯や季節、太陽の高度など、条件によって多様な姿で現れてくれて、このときもいろんな現象が同時に見られました。これはとてもめずらしいことなんです。あたかもたくさんの虹でも見るような、広い空に大きく描かれたスカイアートの数々。それは、それは、美しい情景でした。
いつでも見ることのできる空ですが、いつも見られるとはかぎらない、さまざまな現象がふいに立ち現れる。毎日のなかで常に変化していて、いつも新しいものが発見できてしまう。まるで人生のようですね。
世界中につながる空――いまこの瞬間も、あまねく空に描かれたスカイアートをだれかが見あげているかと思うと、ロマンを感じます。
なにげなく見あげるだけで、楽しい。
空のことを知ると、もっと楽しい。
(東員町・カメラマン・鈴木歩・40歳)
