
グッドニュース新聞編集部
前提を疑え
更新日:2020年10月7日
グッドニュース新聞をご覧のみなさん、はじめまして! 石田和靖です。わたしはこれまで約50か国を訪れ、現地政府・企業・メディアなどの関係者と交流を深め、さまざまなプロジェクトに挑戦してきました。その経験を通して強く実感するのは、日本のメディアが報じるニュースと、実際の現地の状況には大きな乖離があるということです。耳の痛い話かもしれませんが、特に日本人はメディアの情報を鵜呑みにしてしまいがちです。まずは、あなたの目にしているニュースの前提を疑ってみませんか?
たとえば、わたしのスーダンにいる友人からこんな話を聴きました。あるとき、日本の某民放テレビ局の記者がスーダンを訪れ、「紛争が起きている場所に連れていって欲しい」と依頼してきたそうです。過去、スーダンでは南北に分かれ内戦が繰り広げられていましたが、いまは内戦も収束しています。ましてや、首都のハルツームは大変治安も良く、成長しつづけている街なのです。にもかかわらずその日本人の記者は、「紛争シーンさえ撮れれば良い」の一点張り。あらかじめ報道したいことが、決まっていたのですね。
ところが、実はそのハルツームにも日本のグッドニュースがあるのです! ハルツームでは以前まで街中のいたるところにゴミがあふれていました。そこで、日本のJICAがキャプテン翼の絵が描かれたゴミ収集車を80台、現地に提供しました。決まった曜日と時間にゴミを収集するルールを決めたところ、「キャプテン翼」見たさに、街の人たちがこぞってゴミを指定された場所に出すようになったのです。その結果、ハルツームの街が一気にきれいになりました。
この素敵なエピソードをみなさんはご存じでしたか? 世界は暗く悲しい出来事ばかりではないのです。
だからこそ、私はみなさんに知ってほしい世界のグッドニュースを届けていきたいと思います。そのグッドニュースに触れていただくことで、日本の良さを再認識していただき、夢や目標に向かい挑戦する勇気を少しでも感じていただくことができれば本望です。
(世界を知るGNP記者・石田和靖)

