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  • グッドニュース新聞編集部

土食って虫食って口しぶーい

 先日、あるラジオ番組で「聞きなし」の話題が出ていた。鳥など動物の鳴き声を人間の言葉に置き換え、覚えやすくしたもののことだ。例えば、ウグイスの「ホーホケキョ」、ホオジロの「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」などがそれに当たる。ツバメの鳴き声は「土食って虫食って口しぶーい」というらしい。

 私は学校に勤務している。学校はツバメの巣づくりにはもってこいの場所なのだろう、十組以上のツバメのつがいがベランダの軒下で巣づくりに励んでいる。

「聞きなし」の話を聞いた翌日の朝、学校に行くとツバメが飛び交っていたので、ひとつ試してみようと「土食って虫食って口しぶーい」と言ってみた。すると、一羽のツバメが「ん?」という感じで辺りを見回している。もう一度、鳴きまねをしてみると、「どこかに仲間がいるのか?」といったようすでこちらを不思議そうに見ている。もちろん見えるのは私の姿だけである。そんなやりとりを数回繰り返したあと、ツバメは諦めたのか飛び去っていった。なんだかツバメをだましたようで申し訳なく感じたが、ツバメと会話できたような気もしてうれしかった。

 今、学校のツバメたちはマスク姿で授業を受ける生徒たちの姿を横目に、子育てに奮闘中である。


(三重県・公務員・木戸相楽・55歳)


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