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次の世代の子どもたちに誇りを持って遺せる持続可能な社会へ(6)

《普段の生活の利便性の再確認と感謝の気持ち》

 前回記事の梅酒造りから数か月後のある夜、エコビレッジについてこんなことを綴っていました。村長のひとり言です。いま、あらためてあのときの気持ちを思い返しながら、ご紹介させていただきます。

「ここでは火をつけるにも薪から――。最初はうまく燃えないし、風呂ひとつとっても入るまでに1時間はかかります。いかに普段、便利さがほかのだれかから与えられているかを思い知らされるとともに、自分たちが普通だと思っていた生活への感謝の気持ちが生まれるのです。

 また、それと同時に、自分の生きていくチカラの現在地を実感します。

 あ、自分はこんなこともできないのか。

 でも、その確認の過程がなんとも言えずおもしろく、想いを同じくする仲間たちとともに話のネタにして笑い合うのです。

 時間や効率を考えれば、当然、都会での生活はこれ以上ないものでしょう。でもそこには、自然や動物とのつながりに想いを馳せたり、感激を味わったりする時間はあまりないのかもしれません。

 火はガスコンロのスイッチひとつ。水だって蛇口をひねる方向であたたかくも冷たくもなる。いま手にしている利便性を捨てることはむずかしいけれど、少しだけ日々の生活をていねいに生きていく。エコビレッジでの生活はそんなことに気づかせてくれているように思います。

 ちなみに、このひとり言を綴っている最中にちょっとした珍客が来たようです。どうやら虫らしく、物音はすれども姿は見えず。怯えている様子に想いを馳せることにします(笑)」

 あの頃からいまもまだハコネエコビレッジの物語は続いているなぁ。


(東京都・一般社団法人楽読ジャパン代表理事/ハコネエコビレッジ村長・石井真・37歳)


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