
グッドニュース新聞編集部
次の世代の子どもたちに誇りを持って遺せる持続可能な社会へ(10)
コロナによる長いトンネルの出口が、やっと見えてきたように思います。
とはいえ、いまだに感染者の方はいらっしゃいます。予断は許しませんが、少しずつにでも、もとの日常が戻ることを祈らずにはいられません。
前号では、農業担当者の当時のノートをご紹介しました。今回は、農業から少し視点をずらして、エコビレッジで催された某イベント風景をご紹介したいと思います。
「2016年5月某日。ハコネエコビレッジ『1st anniversary festival』開催! 多くの村民が参加してくれました! センセーショナルな時間をともに創りあげた仲間たち、文字通りの手づくりのお祭り、あの熱さや、醸しだされた空気感は〝最幸〞の体験でした。
1年前、エコビレッジのはじまりの荒地で私の見たビジョン、それが叶った瞬間です。ここでフェスをやりたい! やるんだ、絶対に!
思ったことが現実化したんです。ひとりでは叶えられなかったかもしれません。でも、多くの仲間の力をもらって実現したんです。こんな幸せな瞬間が人生でどれだけあるでしょうか。
フェス前夜には豪雨だった空が、当日の朝を迎えると雲ひとつない快晴でした。空や天気にさえ、「今日はおまえの夢を叶える日なんだ!」と励まされている気がしました。
見えない力にあと押しされている!
その場にいただれもが、そう確信していたんじゃないかと錯覚するくらい、この空気に酔っていたことは内緒にしてください(笑)。
1か月前から、リノベーションや現場設営を率先してやってくれたメンバー。アーティストのブッキングや音響設備の準備を行ってくれたメンバー。そして、全員が主催者であるこのイベントに参加してくれた、100人を超える仲間たち――彼らのおかげで類い稀な集いになりました」
みんなで力を合わせて創りあげた、ハコネエコビレッジ『1st anniversary festival』という素晴らしい作品。自分のことを自力でやれる個々が集まれば、みんなでみんなのことができることを証明できたと思います。いま思い返しても、トリハダが立つような体験ができた〝あの日〞でした。
(東京都・一般社団法人楽読ジャパン代表理事/ハコネエコビレッジ村長・石井真・37歳)


