
グッドニュース新聞編集部
次の世代の子どもたちに誇りを持って遺せる持続可能な社会へ(11)
コロナウイルスの脅威も完全に拭われていない中で、九州地方の豪雨災害によるニュースが連日、報道されています。被災され亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、どうか1日でも早い復旧と地域の方々の心の平穏が訪れることを願うばかりです。
さて、今回はハコネエコビレッジで行われた結婚式の思い出をご紹介したいと思います。昨今の情勢の中、ふさわしくないのではないかとも悩みましたが、人の思いやつながりの素晴らしさをぜひ皆さんにお伝えしたいと思い、記事に起こしました。
2016年6月某日、ハコネエコビレッジで初めて行われた結婚式。まさかこの村で結婚式までやるなんて、想像もしていませんでした(笑)。
しかも、初の結婚式の主役2人は国際結婚! なんと新郎は、〝何もなくて豊かな島〞といわれるフィリピンはカオハガン島の出身だったのです。
実は彼の母国フィリピンでは、正式に日本人の相手と夫婦として認められるためには「日本で挙式した」という証明が必要なのだとか。まだ若く、決して裕福とはいえない2人は日本での式を挙げておらず、書類上では正式な夫婦として認められていない状態だったのです。
いつかお金を貯めて日本でも挙式をしたい、という新婦の思いを聞いた仲間たちが、2人に内緒でサプライズ結婚式を計画し、式の準備をして無事、当日を迎えました。ウエディングチャペルまでもが手作りの式は、ささやかながらも2人への愛がたっぷり詰まった素晴らしいものになりました。
人のつながりや2人を思う多くの優しさに触れ、心豊かになった特別な1日でした。
(東京都・一般社団法人楽読ジャパン代表理事/ハコネエコビレッジ村長・石井真・37歳)

