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  • グッドニュース新聞編集部

編集後記

 世界的な規模の大変な事態となってしまった新型コロナウイルス。日本も大きな渦中に巻き込まれてしまいました。「私」として個人的な話のなかでは、みなさん大方楽観的という印象なのですが、「公」となると諸々の判断が迫られています。

「私」では楽観的ながらも、うわさ話に翻弄されてある日突然姿を消すトイレットペーパー。見えないウイルスよりも空っぽの陳列棚を見たときのほうがゾッとしました。一番怖いのは人の心の弱さかもしれないと感じています。

 この春は人が集まるさまざまなイベントが中止や延期になりました。中学三年の娘が通う学校でも「規模をできるかぎり縮小して」というお達しで卒業式が行われました。後輩や地元の方々に見送られることのない卒業式。

 卒業証書授与式はもちろんのこと、式中の合唱もすべてマスクをつけたままという異様な光景。昭和40年生まれの私の世代では、マスクはいわゆるヤンキーと呼ばれる方々が好んでつけた物で、風邪でもないのに学校でマスクをつけようものなら、先生にド叱られるって感じでしたが、先生たちからも着用を迫られる今日のこの事態は、歴史的にもやはり大変なことなのでしょう。マスクの向こうの卒業生たちの表情はとてもわかりづらかったのですが、白いマスクのなかにこぼれていく涙に心打たれました。

 卒業生たちの涙を見たとき、あらためてこれは「公」に埋もれさせてはいけない「彼らの卒業式なのだ」と実感しました。彼らなりにこのいまをしっかりと受け止めて成長してほしいと願うばかりではありますが、大人のわれわれも、こんなときだからこそ素敵な発想を持ちたいと思うのです。

 私が最もリスペクトする映画『ライフ・イズ・ビューティフル』。戦時下、ナチスに捕らわれたユダヤ人父子の物語。明日殺されてしまうかもしれない状況下、父は怯えるわが子に「これはゲームなんだ、泣いたら減点、強い子にはすごいプレゼントがあるぞ」と教え込む。自身が射殺される寸前まで笑顔とジョークを絶やさない。私は父親がウソをついたとは思わない。そういう発想で生きることが美しいのだと命がけで子どもに人生を教えていたのだと感動しました。大人とはそうありたいものだと思っています。みなさん、がんばろう、素敵な発想で力を合わせてこの難局を乗り越えようではありませんか。

 全国からの素敵なニュースをお待ちしています。


(本紙編集長・野村幸廣・54歳)


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